深夜電力とは?深夜電力の料金って安いの?と気になっていますよね。
深夜電力とは夜間の料金が安く、反対に昼間の料金が高く設定されているプランのことです。
特にオール電化住宅や蓄電池を利用している家庭では、深夜電力を使うことで最大限お得に利用できます。
ただ、現在お得なプランが少ないこともあり、オール電化などを導入していない家であれば、「時間帯によって料金が変わらないプラン」を選んだ方が安くなりやすいでしょう。
この記事を読めば、深夜電力に関する全情報からおすすめな深夜電力プランまでが分かるようになっているので、ぜひ参考にしてみてください。
以下の記事では全国のおすすめ新電力会社を比較しランキング形式で紹介しています。あわせて参考にしてください。
⇒『電力会社おすすめランキングTOP5!比較で分かる世帯・地域別のおすすめ新電力』
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小売電気アドバイザー・デジタル庁公認デジタル推進委員。個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。「電気代節約の専門家インタビュー掲載」続きを表示 ▼
目次
深夜電力とは
深夜電力とは料金プランの種類の1つで、時間帯によって料金が変わらないプランと違い夜間の電気代が割安、昼間の電気代が割高に設定されています。 深夜電力で夜間の電気代が安くなる理由は、昼間と比べて夜間は電気の消費量が下がり、夜間に発電した電気が余ってしまうからです。 発電所は電気が消費される量に合わせてなるべく過不足がないように発電しますが、電気の消費量は細かく変動するため微調整が難しく、どうしても夜間は電気に余りが出てしまいます。 ただ調整が難しいのは主に原子力発電なので、原発事故後に稼働がストップしてからは深夜に電気があまり余らなくなり、各電力会社の深夜電力の料金設定が上がっているのも現状です。 そのため深夜電力で電気代を節約できるのは一部の人に限られるので、料金については後ほど詳しく解説します。
時間帯によって料金が変わる
深夜電力で安くなる時間帯はエリアによっても異なりますが、平均的に夜10時から翌朝の8時までです。 例えば、関西電力の深夜電力にあたる「eスマート10」では、以下の画像のように料金が設定されています。
引用元:関西電力公式サイト
※「ナイトタイム」=夜間の料金のこと
関西電力の時間帯によって料金が変わらないプランの料金は、電気の使用量に併せて【20.31円~28.7円】で変動しますが、「eスマート10」では夜間なら【15.36円】で使えるため、夜間に電気の使用を集中させることで安くすることができます。 ただ月によって昼間の料金が異なるので、事前にしっかり確認しておく必要があります。 このように深夜電力では夜間の料金が安い分、昼間の料金が高めに設定されているため、生活スタイルを料金プランに合わせる必要があります。
深夜電力の料金は安い?
深夜電力は夜間の料金が安く設定されているため、夜間に電気の利用を集中させれば電気代が安くなるように思えますが、オール電化などを導入していない家では、時間帯によって料金が変わらないプランを契約した方が安くなる可能性が高いので注意が必要です。 一方オール電化住宅であれば、深夜電力でないとかえって高くなってしまうので、それぞれ詳しく解説していきます。
オール電化住宅では安い
オール電化住宅では深夜電力(=オール電化向けプラン)を契約することで電気代が安くなります。 オール電化では、夜間に電気給湯機を使ってお湯を貯めておくエコキュートなどの機器を導入するため、夜間に電力が集中します。 そのため夜間の料金が安い深夜電力を契約することで、最大限お得に利用することが可能です。これからオール電化を導入する予定の人は必ず深夜電力を契約しましょう。
蓄電池との併用がお得
オール電化はガスの代わりに電気を使ってお湯を貯めておくことはできますが、電気を貯めておくことはできないため、昼間に利用するテレビやエアコンなどの電気代は、深夜電力のプランの仕組み上どうしても高くなってしまいます。 そこでオール電化住宅では、夜間に貯めた電気を昼間に使うことができる『蓄電池』を併用することで、昼間の電気も割安の料金で使うことが可能です。 蓄電池には初期費用がかかってしまいますが、停電時に貯めておいた電気を使えるというメリットもありますし、深夜電力を使って長期的に節約をしたい人にはおすすめです。
高くなるのは?
オール電化などを導入していない家では、深夜電力にすると電気代が高くなりやすいので注意が必要です。
料金が高くなってしまう主な原因を以下にまとめました。
▼高くなってしまう原因 ・夜間だけに電気の利用を集中させるのは難しい ・プランが値上げされた
深夜電力は昼間の料金が割高になっていますが、特に休日は平日と違って昼間に電気を利用する機会が増えるため、電気代が高くなってしまう可能性が高いです。 また以下の口コミにあるように、イレギュラーな対応の際に深夜電力は融通が利かないというデメリットもあります。
修理屋さんくるから、冷房も入れてるし、電気代がぁぁぁぁー
やめろー沸きましやめろー
深夜電力だから昼間使うとお値段高くつくはずやから、やめてくれー— 🤷 (@gZhtN5uNu06cTho) September 9, 2020
タイマー付きの家電を持っている人や、時間を細かく管理して生活できる人であればいいかもしれませんが、基本的に毎日夜間だけに電気の利用を集中させることは難しいでしょう。 そして冒頭でも解説したように、原発停止後は夜間に電気が余らなくなり、深夜電力の価値が下がったため料金は高くなってしまいました。 また深夜電力よりも、時間帯によって料金が変わらないプランを契約した方が電気代が安くなる可能性が高いので、以下で解説します。
おすすめは?
深夜電力は原発事故が原因で値上がりしたためお得なプランが少ないのですが、時間帯によって料金が変わらないプランは価格競争が激しくお得なプランが増え続けているため、切り替えると安くなる可能性が高いです。
また電気代は『基本料金』と『電気を使った分の料金』の2つに分かれていますが、深夜電力では30分ごとの使用量のうち最も大きい値によって『基本料金』が決まるため、電気を使うタイミングによっては電気代が跳ね上がってしまう可能性もあります。
一方時間帯によって料金が変わらないプランでは『基本料金』が0円のプランもあるため、電気を使うタイミングなどを考えなくても簡単に節約することができます。
おすすめの深夜電力プラン
ここまで深夜電力は、オール電化などを導入していない家にはおすすめできないことを解説してきましたが、それでも深夜電力を契約したい人に向けておすすめの深夜電力のプランを紹介します。
HTBエナジーのぜんぶでんき
おすすめの深夜電力プランはHTBエナジーの『ぜんぶでんき』です。 新電力では深夜電力を提供しているところもありますが、多くは東京電力や関西電力などの地域ごとの電力会社のプランと全く変わりません。 一方ぜんぶでんきでは、地域ごとの電力会社よりも安くなるような料金設定なので、節約が見込めます。 例として東京電力の「夜トク8」とHTBエナジーの「ぜんぶでんき」を比較してみました。
時間帯 | 東京電力 夜トク8 | HTBエナジー ぜんぶでんき |
---|---|---|
夜間 (午後11時~午前7時) | 21.16円 | 12.48円 |
昼間 (午前7時~午後11時) | 32.74円 | 23.84円~35.5円 |
上記のように、ぜんぶでんきでは夜間と昼間の料金が夜トク8よりも安く設定されています。(※昼間の時間帯の一部を除く) ちなみに東京電力には、オール電化向けプラン「スマートライフ」も別途あるのですが、そのプランと比べてもHTBエナジーのぜんぶでんきの方が料金が安くなりやすいためおすすめです。
まとめ
最後までお読みいただきましてありがとうございます。 深夜電力は夜間の料金が安くなる一方、昼間の料金が割高なので、上手く利用しないと電気代が跳ね上がってしまう可能性もあります。 そのためオール電化などを導入していない家であれば深夜電力よりも、時間帯によって料金が変わらないプランを契約した方がいいでしょう。 ただオール電化住宅や蓄電池を利用している家庭などは、深夜電力を選ばないとかえって高くなってしまう可能性もあるので、深夜電力をおすすめします。