「オール電化の電気代の平均は?」「実際の電気代はオール電化の平均電気代より高い?」などオール電化の電気代の平均について気になっていませんか?
すでにオール電化住宅にお住まいの方や、これからオール電化にしようと悩んでいる方も、オール電化の電気代の相場を知っておきたいですよね。
そこで、この記事ではオール電化の電気代の平均について以下のようなケース別にまとめています。
- オール電化の世帯別の平均電気代
- オール電化の冬の平均電気代
- 一軒家のオール電化の平均電気代
ご自身の電気代が高いのか安いのか把握するために、ご自身と近いケースのオール電化の平均電気代と比べてみてください。
特に、オール電化の平均電気代よりも高くなってしまっている方に向けて、オール電化の電気代を安くする方法を紹介しています。
全ての人が実施できる節電方法になっているので、ぜひ目を通してみてください。
⇒『オール電化におすすめの電力会社は?選び方から乗り換え前の注意点まで解説』
目次
オール電化の平均電気代
オール電化の電気代の平均と一般家庭の電気代とガス代の平均を以下の表にまとめてみました。
オール電化 | 一般家庭の電気代+ガス代 |
---|---|
13,255円 | 13,367円 |
オール電化の月々の電気代の平均は13,255円でした。
一般家庭ではガス・灯油・電力など様々なエネルギーを使いますが、オール電化の場合はすべてを電力で賄います。
オール電化はガス料金が電気料金に置き換わっただけなので、オール電化の平均電気代は一般家庭の電気代とガス代の平均とほぼ変わりません。
世帯別のオール電化の電気代
世帯別にオール電化の電気代の平均を以下の表にまとめました。
世帯人数 | 平均電気代 |
---|---|
1人暮らし | 10,751円 |
2人暮らし | 12,904円 |
3人暮らし | 14,454円 |
4人暮らし以上 | 14,914円 |
全体平均 | 13,255円 |
オール電化の電気代の平均は、1人暮らしなら10,751円、2人暮らしなら12,904円、3人暮らしなら14,454円と世帯人数が増えるにつれて電気代が高いです。
なお、電気代は「契約アンペアによって変化する基本料金」と「電気使用量によって変化する従量料金」の合計が請求されます。
契約アンペアとは一度に流せる電気の量のことで、数字が高いほど一度に流せる電流の量が多いです。
世帯人数が多ければ多いほど一度にたくさんの家電を使ったりするので、契約アンペアは高くなります。しかし、契約アンペアが高いほど基本料金は高いです。
また世帯人数が多いほど電化製品を使う回数も時間も増え、電力使用量がかさむため従量料金が高くなります。
そのため、世帯人数が多ければ多いほど基本料金と従量料金が高くなり、電気代が高くなるのです。
季節別の平均電気代
季節別にオール電化の電気代の平均を以下の表にまとめました。
季節 | 電気代の平均 |
---|---|
夏(7~9月) | 13,363円 |
冬(1~3月) | 19,857円 |
その他の季節 | 9,901円 |
季節によってオール電化の平均電気代はかなり異なってきます。
特に冬の電気代は他の季節よりも1.5倍ほど高いです。
冬の電気代が高くなるのには、オール電化特有の設備である「電気給湯器」が関係していると考えられます。
電気給湯器は外の空気を集めてお湯を沸かす仕組みなので、気温が低い冬は他の季節に比べて電力使用量が多いです。
そのうえ、冬はお湯の温度を高めに設定したり、お湯の使う量が増える傾向に。そのぶん電気給湯器の電力使用量が増え電気代が高くなります。
このように季節によっても電気代が大きく異なるので、オール電化の平均電気代と比べる際はどの季節の電気代かも含めて比較してみてください。
住居タイプ別のオール電化の電気代
オール電化の電気代の平均は世帯人数や季節の他に、住宅タイプによっても平均が異なります。
住居タイプ | 電気代平均 |
---|---|
集合住宅 | 13,363円 |
戸建て住宅 | 14,956円 |
オール電化の戸建て住宅のほうが約1,500円ほど電気代の平均が高くなっています。
オール電化の戸建て住宅のほうが電気代の平均が高い理由として、以下の2つの理由が考えられます。
- 「専有面積が広い」
戸建て住宅のほうが集合住宅よりも専有面積が広いです。そのため、部屋が広ければ広いほど冷暖房の効率は悪くなりますし、部屋数が多いぶん使う家電の数が増え電気使用量が多くなります。 - 「断熱性が集合住宅より劣る」
集合住宅だと上下左右に他の部屋があり、外気に触れる面が少ないです。しかし、戸建て住宅の場合は外気に触れる面が多いぶん、集合住宅よりも断熱性が劣ってしまいます。そのため冷暖房の電力使用量が多い傾向に。
このように、オール電化の戸建て住宅のほうが集合住宅よりも電気使用量が多くなってしまうので必然的に電気代も高いです。
どちらの住宅タイプにお住まいかも加味して、オール電化の電気代の平均とご自身の電気代を比べてみてください。
オール電化の電気代を平均より安くする方法
オール電化の電気代が少しでも安くなるような方法を紹介していきます。
オール電化の電気代が平均よりも高くなっている方はもちろん、すでにオール電化の電気代が平均よりも安い方でも安くなるような内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
契約アンペアを見直す
まず初めに契約アンペアを見直しましょう。例として、東京電力の契約アンペアを下の表にまとめました。
契約アンペア | 基本料金 |
---|---|
6kVA | 1,716円 |
8kVA | 2,288円 |
10kVA | 2,860円 |
12kVA | 3,432円 |
14kVA | 4,004円 |
契約アンペアが高いほど一度に流せる電流の量は多くなります。しかし上の表からもわかる通り、基本料は高くなっていく一方です。
そのためご家庭で使う電気の量に合わせて、できるだけ低いアンペアを契約しましょう。
一緒にお住まいの人数や電化製品などによって必要なアンペア数の目安が異なるので、一度電力会社に相談してみるのがおすすめです。
また、契約アンペアの変更には基本的に料金がかからないので、ご自分の住宅に適したアンペア数をいくつか試してみてください。
電力会社を見直す
オール電化の電気代をもっと安くしたい場合は、電力会社を見直しましょう。
2016年の電力自由化以降から、たくさんの新電力が登場しオール電化向けのプランのある電力会社も増えました。
各々の電力会社の公式サイトでは電気代の料金シュミレーションが可能です。現在の電力会社から乗り換えてどのくらい安くなるかもシュミレーションできるので試してみてください。
また電力会社の乗り換えには解約金や初期費用などの費用はほとんどかかりません。
そのため料金シュミレーションをして少しでも電気が安くなるなら、他の電力会社に乗り換えるのがおすすめです。
夜間に電気を使う
オール電化向けの料金プランは、夜間の従量料金の単価が割安で日中の単価が割高になっていることがほとんどです。
例として、東京電力のオール電化向けの料金プランを以下の表にまとめてみました。
料金プラン | 午前6時〜翌日1時 | 午前1時〜午前6時 |
---|---|---|
従量料金単価 (1kWh) | 25.80円 | 17.78円 |
東京電力の場合は夜中1時~午前6時の時間帯は日中に比べて、料金の単価が8円も安くなっています。
電力会社によっては、「23時から翌朝8時まで」「22時から翌朝6時まで」など従量料金の安い時間帯が異なる場合も。
オール電化向けの料金プランを契約している場合は、どの時間帯は従量料金の単価が安いのか把握しておきましょう。
また、これまで日中に使用していた家電をなるべく夜間の単価が安い時間帯に使用することで電気代が安くなります。
例えば、食洗器や炊飯器などでタイマー設定が可能な家電製品を夜中に稼働させるように設定するなどしましょう。
オール電化設備の節電
オール電化の場合は電気とガスを使う一般家庭にはないオール電化特有の設備があります。
オール電化特有の設備は電力消費量が多い傾向に。そのため、いかにオール電化特有の設備を節電するかが電気代を安くするポイントとなってきます。
以下のオール電化特有の設備の節電方法について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
- 電気温水器
- 蓄熱暖房機
- IHクッキングヒーター
電気温水器
電気温水器は以下の3つのタイプがあります。節電するためにおすすめの電気温水器は「セミオート」と「給湯専用」タイプです。
- 「フルオートタイプ」
お風呂のお湯張り、追い炊き、足し湯などのすべてを自動的に行う。そのため、お湯が必要ない場合でも稼働してしまうため電力使用量が多い。 - 「セミオートタイプ」
お湯張り以外の機能はすべて手動で行う。フルオートタイプよりは電力使用量が低い傾向にあるが、湯温が下がった後の追い炊き機能は電気代がかかる。 - 「給湯専用タイプ」
湯沸かしと貯水のみを行い、お風呂のお湯張りなどはすべて手動。自分のタイミングで使用することが出来るため、電気代が抑えられる。
また、すでに電気温水器をご利用の方は「お湯切れ」に気をつけましょう。
電気温水器は夜間の電気代が安い時間帯に次の日に使うお湯を貯めています。
そのため、日中の電気代が高い時間帯にお湯が切れてしまい、新たにお湯を沸かすとなると電気代が高くなる原因に。
お湯切れを防ぐために、季節によって夜に貯める湯量設定を変えたり、その日にお湯をもう使わない場合は昼間沸き上げを中止することで電気代の節約につながります。
エコキュートはランニングコストが安い
電気温水器にはお湯の温め方によっていくつかの種類があります。
その中でもヒートポンプ式でお湯を沸かす「エコキュート」がランニングコストが安いです。
エコキュートを販売しているPanasonicの公式サイトによると、普通の電気温水器よりもエコキュートは約5分の1のランニングコストで、月々の電気代が約1,000円安くなることも。
つまり電気温水器をエコキュートに変えるだけで、年間12,000円もの節約が可能になる場合もあります。
エコキュートは初期費用が他の電気温水器よりもかかることがネックですが、何年も使いつづけることを考えると断然エコキュートのほうが節電効果がありますよ。
蓄熱暖房機
オール電化の暖房器具として、よく蓄熱暖房機が使われています。
蓄熱暖房機は夜間の従量料金の単価が安い時間帯に空気を温め貯めておき、日中にその空気を使って部屋を暖めます。
そのため、暖房シーズン以外や数日間不在にし蓄熱暖房機を使わない場合は、電源を切っておく、またはブレーカーごとOFFにしておきましょう。
また、蓄熱暖房機を節電するためには「最適な蓄熱量を設定する」ことが一番大事なポイントです。
蓄熱暖房機で夜間に貯めた熱量では足りず、日中に追い炊きをしてしまうと電気代が高くついてしまいます。
そのため、日々の使う最適な蓄熱量を把握し設定することで、蓄熱暖房機をお得に使うことが可能です。
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターで電力使用量を減らし電気代を安くするには、以下の2点を気をつけましょう。
- 「IH専用の鍋やフライパンを利用する」
IHクッキングヒーターで調理する際に、IH非対応の調理器具を使うと熱の伝わる効率が悪く、電力使用量が増えてしまいます。一方でIH専用の鍋やフライパンを使うと熱が効率よく伝わり、電力使用量が減ります。 - 「節電機能の設定をする」
IHクッキングヒーターによっては節電機能が備わっており、電力使用量を減らすことが可能です。公式サイトなどから、IHクッキングヒーターの節電設定の方法を調べて試してみてください。
最初にIH専用の鍋やフライパンを購入し節電設定するだけと、他のオール電化特有の設備に比べて節電が簡単なので早めに対応してしまいましょう。
まとめ
オール電化の平均電気代は「世帯人数」「季節」「住宅タイプ」によって異なってくるので、比較する際はそれぞれの要素を加味して比較してみてください。
また、オール電化住宅にお住まいの方で電気代は平均よりも高かったでしょうか?
今のオール電化の電気代をより安くするには、まず契約アンペアと電力会社を見直しましょう。
その後は、単純に電力使用量を減らすかが電気代節約につながってきます。
特にオール電化特有の設備は電力使用量が多いので、この記事で紹介した節電方法をぜひ試してみてください。