電気料金の値上げが続く中、新電力のLooopでんきと九州電力を比較したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、2023年の実際の料金データをもとに、一人暮らしからファミリー世帯まで、どちらの電力会社が安くなるのかを徹底検証します。
気になる料金比較では、一人暮らしで最大1,256円、二人暮らしで最大2,029円、ファミリー世帯では最大2,935円の差額が確認できました。電力会社の切り替えをご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Looopでんきと九州電力の電気料金を比較
電気代の節約を考えている方に向けて、新電力のLooopでんきと九州電力の料金プランを徹底比較していきます。両社の特徴的な料金プランを詳しく解説し、実際の使用量に基づいた料金シミュレーションもご紹介します。
電気料金の内訳は、基本的に「基本料金」と「電力量料金」の2つで構成されています。九州電力は従来型の料金体系を採用していますが、Looopでんきは基本料金0円という画期的な料金プランを提供しています。
電力会社 | 基本料金 | 電力量料金 |
---|---|---|
Looopでんき | 0円 | 30分ごとに変動 |
九州電力 | 契約アンペア数により変動 | 使用量に応じて3段階 |
電気代の削減を検討されている方は、まず自身の世帯人数や生活パターンを確認し、それぞれの特徴を理解した上で選択することが重要です。以下で、両社の料金プランの詳細を見ていきましょう。
Looopでんきは「スマートタイムONE」のみ
Looopでんきの特徴は、プラン選びに迷う必要がない「スマートタイムONE」の1プランのみという点です。他の電力会社が複数のプランを用意している中で、あえてシンプルな構成を採用しているのが特徴的です。
スマートタイムONEは、基本料金0円と市場連動型の電力量料金という2つの特徴を組み合わせた独自のプランです。電気の使用量が少ない一人暮らしから、使用量の多いファミリー世帯まで、幅広い層に対応できる設計となっています。
基本料金が0円!電気代は使った分だけ
Looopでんきの最大の特徴は、基本料金が0円という点です。一般的な電力会社では、契約アンペア数に応じて毎月数百円から数千円の基本料金がかかりますが、Looopでんきではこの基本料金が一切かかりません。
基本料金0円のメリットは、電気の使用量が少ない月でも最低料金がかからないことです。例えば、長期間留守にする場合や、季節によって使用量に大きな差がある場合でも、実際に使用した分の料金のみが請求されます。
電力量料金は30分ごとに変わる「市場連動型」
Looopでんきのもう一つの特徴は、電力量料金が30分ごとに変動する市場連動型を採用していることです。これは、日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動して電気料金が決まる仕組みです。
市場連動型のメリットは、電力需要の低い時間帯に電気を使うことで、より安い料金で利用できる点です。特に、昼間の太陽光発電が活発な時間帯や、深夜の電力需要が少ない時間帯は、比較的安い単価で電気を使用することができます。
Looopでんきでは、専用アプリで30分ごとの料金単価を確認できるため、家電の使用時間をずらすなどの工夫で、さらなる節約が可能です。
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九州電力は「従量電灯B」
九州電力の代表的な家庭向けプランが「従量電灯B」です。長年にわたり多くの家庭で採用されてきた標準的な料金プランで、基本料金と電力量料金の組み合わせによってわかりやすい料金体系となっています。
九州電力の従量電灯Bは、契約アンペア数に応じた基本料金と、使用量に応じて段階的に変化する電力量料金で構成されています。電気の使い方が一定の家庭には、料金の予測がしやすいというメリットがあります。
基本料金は契約Aによって異なる
九州電力の基本料金は、契約アンペア数によって決まります。一般的な家庭での契約状況は以下の通りです:
契約アンペア数 | 基本料金(税込) |
---|---|
10A | 316.24円 |
20A | 632.48円 |
30A | 948.72円 |
40A | 1,264.96円 |
50A | 1,581.20円 |
60A | 1,897.44円 |
契約アンペア数は、同時に使用する電気機器の量に応じて選択します。一人暮らしであれば30A程度、家族世帯では40A以上を選択するケースが多くなっています。
電力量料金は段階的に変わる
九州電力の電力量料金は、1ヶ月の使用量に応じて3段階に分かれています。使用量が多くなるほど単価が上がる仕組みとなっており、省エネを促す料金体系となっています。
使用量区分 | 料金単価(1kWhあたり) |
---|---|
最初の120kWhまで | 18.37円 |
120kWh超過300kWhまで | 23.97円 |
300kWh超過分 | 26.97円 |
この段階別料金制度により、使用量の少ない家庭は比較的安い単価で電気を使用できます。一方で、使用量が多いファミリー世帯では、単価の高い段階での使用が増えるため、電気代の負担が大きくなる傾向があります。
ほかにも選べるプランがある
九州電力では、従量電灯B以外にも、生活スタイルに合わせて選べる様々なプランを提供しています。特に注目したいのが「スマートファミリープラン」です。
スマートファミリープランは、2年契約を条件に電力量料金を割引してくれるプランです。従量電灯Bと比べて電力量料金が安く設定されており、さらに年間777円の割引も適用されます。ただし、燃料費調整額の上限がないため、燃料価格の高騰時には従量電灯Bよりも高額になる可能性があります。
プラン名 | 特徴 | おすすめの世帯 |
---|---|---|
スマートファミリープラン | 2年契約で基本料金そのまま、電力量料金を割引 | 一般家庭 |
電化でナイト・セレクト | 夜間の電気代が安い | オール電化住宅 |
おひさま昼トクプラン | 昼間の電気代が安い | 太陽光発電設置世帯 |
Looopでんきと九州電力はどっちが安い?実際の料金で比較
電気料金の具体的な比較を行うため、2023年の実績データをもとに、世帯人数別の料金シミュレーションを紹介します。このシミュレーションでは、LooopでんきのスマートタイムONEと、九州電力のスマートファミリープランを比較しています。
比較結果を見ると、ほとんどの月でLooopでんきのほうが安価となっており、特に電気使用量の少ない春や秋に大きな差が出ています。ただし、冬季の暖房需要が高まる1月は九州電力のほうが安くなるケースも見られます。
以下、それぞれの世帯別に詳しく見ていきましょう。
一人暮らしではLooopでんきが安い
一人暮らし世帯での9ヶ月間の比較データを見ると、1月を除き、すべての月でLooopでんきのほうが安価となっています。
利用月 | Looopでんき | 九州電力 | 差額 | 使用量(kWh) |
---|---|---|---|---|
2023年1月 | 6,505円 | 5,540円 | 964円 | 221 |
2023年2月 | 4,148円 | 4,283円 | -135円 | 169 |
2023年3月 | 2,628円 | 3,459円 | -831円 | 134 |
2023年4月 | 1,959円 | 3,028円 | -1,069円 | 111 |
2023年5月 | 1,855円 | 2,977円 | -1,122円 | 112 |
2023年6月 | 1,976円 | 3,232円 | -1,256円 | 128 |
2023年7月 | 3,403円 | 4,494円 | -1,090円 | 189 |
2023年8月 | 4,169円 | 4,720円 | -551円 | 208 |
2023年9月 | 4,036円 | 4,213円 | -177円 | 164 |
一人暮らしの場合、月の使用量は111kWh~221kWhの範囲で推移しており、特に使用量の少ない春季に1,000円以上の差額が生まれています。具体的には4月、5月、6月の3ヶ月連続で1,000円以上の節約効果が確認できます。
最も差額が大きかったのは6月で1,256円、次いで5月の1,122円となっています。一方で、暖房需要の高い1月は逆に964円ほど九州電力のほうが安価となっています。これは冬季の電力需要増加による市場価格の変動が影響していると考えられます。しかし、年間トータルで見ると、Looopでんきのほうが大幅な節約となることは明らかです。
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二人暮らしもLooopでんきが安い
利用月 | Looopでんき | 九州電力 | 差額 | 使用量(kWh) |
---|---|---|---|---|
2023年1月 | 12,425円 | 10,521円 | 1,904円 | 418 |
2023年2月 | 7,807円 | 7,852円 | -45円 | 316 |
2023年3月 | 5,034円 | 6,420円 | -1,386円 | 257 |
2023年4月 | 3,736円 | 5,433円 | -1,696円 | 212 |
2023年5月 | 3,451円 | 5,204円 | -1,752円 | 208 |
2023年6月 | 3,631円 | 5,660円 | -2,029円 | 233 |
2023年7月 | 6,171円 | 7,875円 | -1,704円 | 337 |
2023年8月 | 7,559円 | 8,357円 | -798円 | 371 |
2023年9月 | 7,183円 | 7,218円 | -35円 | 289 |
二人暮らしの場合、月の使用量は208kWh~418kWhとなっており、6月には2,029円もの差額が生まれています。1月を除き、すべての月でLooopでんきが安価となっています。特に春季から初夏にかけて大きな差額が生まれており、4月から7月までの4ヶ月間は毎月1,500円以上の節約効果が確認できます。
使用量と料金の推移を詳しく見ると、使用量が300kWh前後の月でも1,000円以上の差額が出ていることが分かります。これは九州電力の段階的な料金体系に対して、Looopでんきの基本料金0円と市場連動型の料金体系が効果的に機能している結果といえます。ただし、1月は例外的に九州電力のほうが1,904円安くなっており、季節による変動も考慮する必要があります。
ファミリー世帯もLooopでんきが安い
利用月 | Looopでんき | 九州電力 | 差額 | 使用量(kWh) |
---|---|---|---|---|
2023年1月 | 16,528円 | 14,395円 | 2,132円 | 556 |
2023年2月 | 10,511円 | 10,921円 | -410円 | 422 |
2023年3月 | 6,923円 | 9,064円 | -2,141円 | 350 |
2023年4月 | 5,135円 | 7,577円 | -2,441円 | 287 |
2023年5月 | 4,755円 | 7,280円 | -2,525円 | 282 |
2023年6月 | 4,902円 | 7,838円 | -2,935円 | 313 |
2023年7月 | 8,406円 | 11,118円 | -2,711円 | 458 |
2023年8月 | 10,023円 | 11,464円 | -1,441円 | 491 |
2023年9月 | 9,640円 | 10,014円 | -374円 | 385 |
4人家族のファミリー世帯では、月の使用量が282kWh~556kWhと多くなっています。6月には2,935円もの差額が生まれており、使用量が多いほど節約効果が高くなる傾向が見られます。ただし、1月は九州電力のほうが2,132円安くなっています。特筆すべきは、3月から7月までの5ヶ月間は毎月2,000円以上の節約効果が出ていることです。
使用量と料金の相関を分析すると、中間期(春・秋)は使用量が300kWh前後まで減少するものの、それでも2,000円以上の節約効果が維持されています。これは九州電力の300kWh超過分の高額な料金設定に対して、Looopでんきの変動制料金が有利に働いているためと考えられます。夏季の7月、8月は使用量が増加するものの、なお1,400円から2,700円程度の節約が実現できており、年間を通じての大きな節約効果が期待できます。
結論:どの世帯もLooopでんきが安い
実際の料金比較から、世帯人数に関係なく、ほとんどの場合でLooopでんきのほうが安くなることが明らかになりました。特に注目すべき点は以下の3つです。
まず、基本料金0円の効果により、使用量の少ない一人暮らしでも十分な節約効果が得られます。次に、電力量料金の市場連動型システムにより、電力需要の少ない時間帯をうまく活用することで、さらなる節約が可能です。そして、使用量の多いファミリー世帯では、より大きな節約効果が期待できます。
ただし、冬季の暖房需要が高まる1月は九州電力のほうが安くなるケースもあるため、年間を通した総額で判断することをおすすめします。
Looopでんきと九州電力をサービス面で比較
電気料金の比較だけでなく、サービス面での違いも重要な選択ポイントとなります。両社のサービスを以下の表で比較してみましょう。
サービス項目 | Looopでんき | 九州電力 |
---|---|---|
契約期間 | なし | 2年間 |
解約金 | なし | なし |
支払方法 | クレジットカードのみ | 口座振替、クレジットカード、コンビニ払いなど |
ポイントサービス | なし | Qピコポイント |
ガスとのセット割 | なし | あり |
料金確認アプリ | 専用アプリあり(料金予測可能) | アプリあり(使用量確認のみ) |
Looopでんきは料金面での優位性を重視したシンプルなサービス構成となっています。一方、九州電力は付加価値サービスが充実しており、特にガスとのセット割引や多様な支払方法が特徴です。
サービス選択の際は、単純な料金の安さだけでなく、支払方法の希望や、ガスとのセット契約の必要性なども考慮に入れる必要があります。例えば、クレジットカード払い以外の方法を希望する場合は、九州電力のほうが選択肢が多くなります。
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Looopでんきと九州電力のメリット・デメリットを解説
Looopでんきのメリット・デメリット
Looopでんきのメリットを詳しく見ていきましょう。最大の特徴は、シンプルな料金体系と低価格です。
主なメリットとして、基本料金0円による確実な節約効果に加え、市場連動型の料金システムによって電気代を抑えられる可能性が高いことが挙げられます。さらに、専用アプリで電気料金の予測が可能なため、使用時間をずらすなどの工夫で、より効果的な節約ができます。
一方で、デメリットもいくつか存在します。支払方法がクレジットカードに限定されている点や、電力需要の高い時間帯は料金が高くなる可能性がある点には注意が必要です。また、ガスとのセット割引がないため、両方のサービスを利用する場合は個別契約となります。
九州電力のメリット・デメリット
九州電力の最大のメリットは、安定性と信頼性です。長年の実績がある地域電力会社として、多くの顧客から信頼を得ています。
支払方法の多様性も大きな強みで、口座振替やコンビニ支払いなど、様々な選択肢があります。また、ガスとのセット割引や、ポイントサービスなどの付加価値も充実しています。
デメリットは、主に料金面に集中しています。基本料金が必要な点や、使用量が増えると単価が上がる従量制により、多くの場合Looopでんきよりも高額になってしまいます。
九州電力からLooopでんきに切り替える方法
Looopでんきへの切り替えは、以下の3ステップで簡単に完了します:
手順 | 所要時間 | 必要なもの |
---|---|---|
①Webサイトから申し込み | 約10分 | 検針票、クレジットカード |
②供給開始日の連絡を受信 | 1〜2週間後 | なし |
③自動切り替え完了 | 即日 | なし |
九州電力との解約手続きは、Looopでんきが代行してくれるため、利用者側で行う必要はありません。また、切り替えに伴う工事も不要で、電気が止まることもありません。
申し込み時には、現在の検針票があると正確な料金シミュレーションができるため、手元に用意しておくことをおすすめします。また、支払いにはクレジットカードが必須となるため、事前に準備しておきましょう。
まとめ
Looopでんきと九州電力の比較を通じて、多くの世帯でLooopでんきのほうが電気料金を抑えられることが分かりました。特に基本料金0円の効果は大きく、世帯人数や使用量に関わらず、年間を通じて節約効果が期待できます。
ただし、支払方法の制限やガスとのセット割引がないなどのデメリットもあるため、自身のライフスタイルに合わせて選択することが重要です。特に以下のような方には、Looopでんきがおすすめです:
・電気料金の削減を最優先に考えている方
・クレジットカード払いに抵抗がない方
・電気の使用時間をコントロールできる方
・シンプルな料金体系を好む方
一方、以下のような方は九州電力の継続利用を検討されることをおすすめします:
・クレジットカード以外での支払いを希望する方
・ガスとのセット契約でトータルでの節約を考えている方
・ポイントサービスなどの付加価値を重視する方
電気料金の高騰が続く昨今、賢い電力会社の選択が家計の節約に直結します。この記事を参考に、ご自身に最適な電力会社を選んでいただければ幸いです。
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