「知名度は低い。電気代はもっと低い。」というキャッチコピーが印象的な坊っちゃん電力。
愛媛にお住まいの方はCMを目にしたこともあるのではないでしょうか。
ユニークな名前とコピーの坊っちゃん電力ですが、実際どれほどお得になるのか?
調べてみたところ、お得になる人とならない人には大きな差があることがわかりました!
●メリット・デメリット
●従来の電力会社との料金比較
●シミュレーション結果比較
●口コミ・評判
などなど、気になる情報をまとめました。
目次
料金以外のメリットはそこまで多くない
坊っちゃん電力はシンプルさを売りにしているので、目立つメリットはそこまで多くありません。
順番に紹介していくので、ご自身にとって得になるメリットかどうかを確認してみてください。
違約金・解約金・解約手数料なし
坊っちゃん電力は原則として1年間の契約期間はありますが、1年未満の解約であっても違約金などはかかりません。
坊っちゃん電力以外にも解約金がかからない新電力はたくさんありますが、1,000円~3,000円の解約金がかかるところもあるので、いつでも無料で解約できる点はメリットと言えるでしょう。
坊っちゃん光とのセット割で通信料割引
坊っちゃん電力は、NTT西日本エリア、かつ戸建て限定で「坊っちゃん光」という光コラボも提供しています。
坊っちゃん光と坊っちゃん電力を同時に申し込むと、坊っちゃん光の通信料が税抜5,200円⇒税抜4,700円になります。
プロバイダ料金込みで税抜4,700円、税込にすると5,076円。
戸建ての光コラボの料金としてはなかなか安い方です。
ただ、坊っちゃん光に関しては口コミが全く見つからなかったので、利用者の評判が気になる方には向いていないかもしれません。
オール電化向けのプランがある
四国電力エリア限定ではありますが、坊っちゃん電力は新電力の中では珍しくオール電化向けのプランがあります。
使用量によってはお得になりますが、逆に割高になることもあるので、必ず事前に料金と使用量を確認するようにしましょう。
地域の企業を応援できる
坊っちゃん電力は愛媛県松山市の会社で、経営理念の一つに「電力の地産地消を進めることにより、地域を活性化する」というものがあります。
新電力の中には全国対応しているところもありますが、地域の企業を応援したいという方にはおすすめです。
これは痛い!致命的なデメリットも
坊っちゃん電力には、見過ごせないデメリットもあります。
知らずに契約して後悔……ということにならないためにも、必ず目を通しておいてください。
あまり使わない場合は割高になる
坊っちゃん電力は電気をあまり使わない家庭では逆に割高になってしまうケースがあります。
逆に言えば電気をたくさん使う家庭であればお得になるので、検針票でこれまでの使用量を確認しておくといいでしょう。
料金については後ほど簡単なシミュレーションも交えて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
初回は契約事務手数料がかかる
坊っちゃん電力に切り替える際には2,500円の契約事務手数料がかかります。
ほとんどの新電力は初期費用なしで契約ができるので、これは大きなデメリットと言わざるを得ないでしょう。
よっぽど使用量が多い家庭であれば削減額でプラマイゼロになりますが、一般的な使用量の方はこの2,500円の元を取るのに時間がかかってしまいます。
電気代を安くしたくて新電力に切り替えているのに、これでは本末転倒ですよね。
公式サイトでシミュレーションができない
坊っちゃん電力の公式サイトには、料金を詳しくシミュレーションする機能がありません。
他のほとんどの新電力にはシミュレーションのできるページがあるので、ちょっと残念ですね。
その代わり、従来の電力会社との料金を比較した一覧表を見ることはできるので、ご自身の使用量と照らし合わせてみるといいでしょう。
ポイントサービス・キャンペーンなどがない
坊ちゃん電力のホームページにも「ポイント還元ではなく、とにかくシンプルに安い電力会社です」と大きく書かれているように、坊ちゃん電力にはポイントサービスやお得なキャンペーンがありません。
個人的にはシンプルなのはいいことだと思いますが、人によっては物足りないと感じてしまうでしょう。
明細の郵送発行には手数料がかかる
基本的にはWEBでの明細確認になるので、郵送で明細を発行してもらう場合は一通につき108円の発行手数料がかかります。
最近ではどこもペーパーレスが進んでいるので、ある程度は仕方ないのかもしれませんね。
手数料は、毎月の電気料金と合算して請求されます。
たくさん使えば安くなる、あまり使わなければ割高になる
坊っちゃん電力の電気料金を従来の電力会社と比較して表にまとめました。
東⇒西の順番でまとめているので、ご自身のエリアのみご確認ください。
東京電力エリアの料金
基本料金 | |||
坊っちゃん電力 | 東京電力 | ||
30A | 1,000円 (+157.6円) | 30A | 842.40円 |
40A | 1,200円 (+76.8円) | 40A | 1,123.20円 |
50A | 1,400円 (-4円) | 50A | 1,404.00円 |
60A | 1,600円 (-84.80円) | 60A | 1,684.80円 |
従量料金 | |||
坊っちゃん電力 | 東京電力 | ||
~300 (kWh) | 22.00円 | ~120 (kWh) | 19.52円 |
120~300 | 26.00円 | ||
300~ | 25.00円 | 300~ | 30.02円 |
30A、40Aの契約では、東京電力よりも基本料金が高く設定されています。
従量料金も第一段階目は東京電力よりも単価が高いので、30A契約の方は120kWh以上使わないと逆に割高になってしまうので注意しましょう。
シミュレーション結果
●30A契約で150kWh使用した場合
東京電力⇒4,352円
坊っちゃん⇒4,300円
結果:坊っちゃん電力の方が52円安い
●40A契約で400kWh使用した場合
東京電力⇒11,145円
坊っちゃん⇒10,300円
結果:坊っちゃん電力の方が845円安い
●50A契約で800kWh使用した場合
東京電力⇒23,434円
坊っちゃん⇒20,500円
結果:坊っちゃん電力の方が2,934円安い
関西電力エリアの料金
最低料金 | |||
坊っちゃん電力 | 関西電力 | ||
~100kWh | 2,400円 | ~15kWh | 327.65円 |
従量料金 | |||
坊っちゃん電力 | 関西電力 | ||
100~300 | 23.00円 | 15~120 | 19.76円 |
120~300 | 26.19円 | ||
300~ | 25.00円 | 300~ | 29.94円 |
関西電力と比べてかなり最低料金が高いのが特徴的ですね。
使用量が270kWhを超えない場合は逆に割高になってしまうので、あまり電気を使わない方は他の新電力を検討した方がいいでしょう。
シミュレーション結果
●150kWh使用した場合
関西電力⇒3,188円
坊っちゃん⇒3,550円
結果:関西電力の方が362円安い
●400kWh使用した場合
関西電力⇒10,111円
坊っちゃん⇒9,500円
結果:坊っちゃん電力の方が611円安い
●800kWh使用した場合
関西電力⇒22,087円
坊っちゃん⇒19,500円
結果:坊っちゃん電力の方が2,587円安い
中国電力エリアの料金
最低料金 | |||
坊っちゃん電力 | 中国電力 | ||
~100kWh | 2,400円 | ~15kWh | 331.23円 |
従量料金 | |||
坊っちゃん電力 | 中国電力 | ||
100~300 | 23.00円 | 15~120 | 20.40円 |
120~300 | 26.96円 | ||
300~ | 25.00円 | 300~ | 29.04円 |
中国電力と比べると最低料金がかなり高いですね。
使用量が220kWhを超えない場合は逆に割高になってしまうので、あまり電気を使わない方には向いていません。
シミュレーション結果
●150kWh使用した場合
中国電力⇒3,282円
坊っちゃん⇒3,550円
結果:中国電力の方が268円安い
●400kWh使用した場合
中国電力⇒10,230円
坊っちゃん⇒9,500円
結果:坊っちゃん電力の方が730円安い
●800kWh使用した場合
中国電力⇒21,846円
坊っちゃん⇒19,500円
結果:坊っちゃん電力の方が2,346円安い
四国電力エリアの料金
最低料金 | |||
坊っちゃん電力 | 四国電力 | ||
~100kWh | 2,400円 | ~11kWh | 403.92円 |
従量料金 | |||
坊っちゃん電力 | 四国電力 | ||
100~300 | 23.00円 | 11~120 | 20.00円 |
120~300 | 26.50円 | ||
300~ | 25.00円 | 300~ | 29.95円 |
最低料金がかなり高く設定されているのがわかりますね。
使用量が200kWhを超えない場合は逆に割高になってしまうので、それに満たない方は他の新電力の検討をおすすめします。
シミュレーション結果
●150kWh使用した場合
四国電力⇒3,379円
坊っちゃん⇒3,550円
結果:四国電力の方が171円安い
●400kWh使用した場合
四国電力⇒10,349円
坊っちゃん⇒9,500円
結果:坊っちゃん電力の方が849円安い
●800kWh使用した場合
四国電力⇒22,329円
坊っちゃん⇒19,500円
結果:坊っちゃん電力の方が2,829円安い
九州電力エリアの料金
基本料金 | |||
坊っちゃん電力 | 九州電力 | ||
30A | 900円 (+25.2円) | 30A | 874.80円 |
40A | 1,100円 (-66.40円) | 40A | 1,166.40円 |
50A | 1,300円 (-158円) | 50A | 1,458.00円 |
60A | 1,500円 (-249.6円) | 60A | 1,749.60円 |
従量料金 | |||
坊っちゃん電力 | 九州電力 | ||
~300 (kWh) | 19.00円 | ~120 (kWh) | 17.19円 |
120~300 | 22.69円 | ||
300~ | 24.00円 | 300~ | 25.63円 |
30Aのみ、基本料金が九州電力よりも高く設定されています。
第一段階目の単価もやや高めなので、電気をあまり使わない方は逆に割高になってしまうので注意しましょう。
30A契約の方は190kWh、40A契約の方は160kWh以上使わないと割高になります。
シミュレーション結果
●30A契約で150kWh使用した場合
九州電力⇒3,618円
坊っちゃん⇒3,750円
結果:九州電力の方が132円安い
●40A契約で400kWh使用した場合
九州電力⇒9,876円
坊っちゃん⇒9,200円
結果:坊っちゃん電力の方が676円安い
●50A契約で800kWh使用した場合
九州電力⇒20,420円
坊っちゃん⇒19,000円
結果:坊っちゃん電力の方が1,420円安い
坊っちゃん電力の口コミ・評判は賛否両論
口コミや評判をチェックするのもとても大切なことです。
ツイッターに投稿されていた口コミをまとめたので、参考程度にご覧ください。
関電より安くなった!
久しぶりに電力比較。
関電と比べて半年で9万円ほど。月に1.5万円ほど安くなりました。
割合としては毎月17%程度安くなってます。 pic.twitter.com/yA5pn9Pa3o— ミラージュマスター (@marcy_ramone) 2018年1月23日
関西電力から切り替えてかなり安くなったという方の口コミが見つかりました。
なんと、半年で9万円も削減できたんだそうです。
この方はお店を経営しているらしく、月に3,000kWh前後と使用量がかなり多いです。
一般的な家庭ではここまで安くなることはないですが、使えば使うほどお得になるということがよくわかりますね。
地元の企業を応援したい!
デロンギ様が輿入れする(予定な)
ので、坊ちゃん電力を検討し、地元の企業を応援するじゃ— モノサシ (@chizishiyoujia) 2017年11月13日
地元の企業を応援するために坊っちゃん電力を検討しているという方もいました。
坊っちゃん電力は電力の地産地消を推進している企業なので、契約する方が増えることで地域の活性化に繋がるといいですね。
ユニークなCMに反響
松山のあたりでは坊ちゃん電力ってのがあるらしい。知名度は低いけど電気代も低いとかw CMが面白かった(^∇^)
— あっきー (@SpicaDX) 2016年8月31日
役者も適任者を選んでるようだから期待出来そうかなって思ったら
坊ちゃん電力のCMには笑わしてくれるなぁ。— ⭐️うっちゃん🌙 (@himekun5) 2016年1月3日
坊ちゃん電力のCMちょっと自虐すぎませんかね…
— marimo@オス味の増した翔太さんしゅき… (@marimo_nanet) 2016年5月15日
「知名度は低い。電気代はもっと低い。」というコピーはかなり印象的。
賛否両論のようではありますが、面白い!と肯定的な意見の方が多かったです。
自虐ネタではあるものの、反響があるのはいいことですよね。
使用量によっては割高になる
坊ちゃん電力にすると50円上がる
— ハラハラ㌠ (@haraharah) 2016年4月3日
坊ちゃん電力は4,500円/月が四電との±分岐点の模様・・ うちはエアコン使わない月は3000円くらいの時もあるから無理やな(*_*)
— うし (@ushikunn) 2017年8月28日
どうせ新電力に切り替えるなら、もちろんお得な方がいいですよね。
坊ちゃん電力は、あまり電気を使わない場合は割高になってしまいます。
残念ですが他の新電力を検討した方がよさそうですね。
ネーミングは不評の様子
坊ちゃん電力って
いい加減なんでもかんでも坊ちゃんはいかがかねー#坊ちゃん— 那由他 (@mokonayu) 2016年1月3日
来たる電力自由化を見据え、愛媛県内で新規参入する電力会社の名前が「坊ちゃん電力」。またこのネーミングかよ、愛媛県人。なんでもかんでも「坊ちゃん」を付けやがって。漱石の『坊ちゃん』をちゃんと読んでないとしか思えないね。
— 戸嶋 久 (@t_hisashi) 2016年2月10日
坊っちゃん電力の本社は愛媛県松山市にあります。
夏目漱石の「坊っちゃん」の舞台が松山市ということで、これまでにも愛媛では「坊っちゃん列車」や「坊っちゃん団子」など、様々なネーミングに坊っちゃんが使われてきました。
そのため、「愛媛=坊っちゃん」というイメージはもう飽き飽きしてしまったという方も。
かなりインパクトがある名前なので印象には残りますけどね。
勧誘方法に疑問の声も
電話セールスはスパムメールと同じ。
他人の仕事の手を止めさせて、何を言うかと思えば「電気代が安くなる・・」とか。
バタバタしてる時は余計に腹が立つ。
どこで携帯番号を調べたん、坊ちゃん電力さん。
旧態依然とした手法はやめなアカンわ。
もう二度と掛けてこんといてね・・・#坊ちゃん電力— 宝島のチュー太郎 (@kawabataya) 2018年2月23日
#坊ちゃん電力 から営業電話。一昨日も断ったのに今日もまた。#特商法 を知らないのだろうか? #迷惑電話 #違法
— wakarimasenga (@wakarimasenga) 2017年12月1日
新電力に限らずよくある話ですが、勧誘の電話がしつこいという口コミも見つかりました。
営業の仕方一つで印象が大きく左右されてしまいますから、せっかく料金やサービスが良くてもここでイメージダウンしてしまうのはもったいないですね。
坊っちゃん電力の基本情報
申し込み方法や支払い方法など、基本的な情報も押さえておきましょう。
5つの提供エリア
坊っちゃん電力の提供エリアは以下の通り。
・東京電力エリア
・関西電力エリア
・四国電力エリア
・中国電力エリア
・九州電力エリア
※離島は除く
申し込み方法はWEBと郵送の2通り
公式サイトの申し込みフォーム、または書面で申し込み手続きができます。
支払い方法はクレジットカードのみ
坊っちゃん電力の支払い方法はクレジットカード払いのみ。
口座振替での支払いはできません。
利用可能なクレジットカード
VISA、JCB、MasterCard、AmericanExpress、Diners
マンション・アパートでも申し込み可能
マンションやアパートなどの集合住宅でも申し込むことができます。
ただし、建物で高圧一括受電をしている場合には契約ができません。
必ず事前に確認しておくようにしましょう。
問い合わせ先
0800-777-1414(フリーコール)
公式サイトの問い合わせフォームからも問い合わせ可能です。
まとめ
坊っちゃん電力の料金システムは少し独特ですが、電気をたくさん使う方であればかなりお得になります。
とはいえ、坊っちゃん電力が新電力の中でトップクラスの安さというわけでもないので、他にもっと安くなる新電力はあります。
先程紹介したLooopでんきも、シミュレーションでは坊っちゃん電力よりも安くなるという結果が出ています。
坊っちゃん電力よりもっと電気料金を下げたいという方、坊っちゃん電力ではお得にならないとわかった方は、他の新電力を検討しましょう。