コスモでんきの料金って安い?コスモでんきのメリットやデメリットを知りたい!と思っていますか?
コスモでんきの料金プランは従来の電力会社と同じですが、電気の使用量などに併せて割引額が決められており、大人数で住んでいる場合や電気をたくさん使う場合にお得になります。
しかし一人暮らしなどの電気の使用量が少ない人は1円も安くならない可能性があるので、契約前にしっかりチェックしてください。
またコスモでんきにはコスモ石油の給油割引がなかったり、20A以下の人は申し込めなかったりとデメリットも多いため、デメリットについても詳しくまとめました。
この記事を読めばコスモでんきで電気代がどのくらい安くなるのか、そして本当にコスモでんきを選ぶべきかまで分かるようになっているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
小売電気アドバイザー・デジタル庁公認デジタル推進委員。個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。「電気代節約の専門家インタビュー掲載」続きを表示 ▼
目次
コスモでんきとは
コスモでんきとはコスモ石油が提供している電気のサービスのことで、提供エリアは沖縄電力エリアを除いた全国エリアです。 コスモでんきは東京電力や関西電力などの従来の電力会社の電気設備を利用して電気を供給しているため、切り替えることで電気の質が変わってしまうことはありません。 そしてコスモでんきには料金プランが4つあり、ライフスタイルに合わせて好きなプランを選ぶことができます。 ただコスモでんきにはコスモ石油の給油割引がないというデメリットがあったり、評判を調査したところコスモでんきに関する口コミをしている人はほぼいなかったため、まだまだ発展途中にあることが伺えます。
4つの料金プランの特徴
コスモでんきには4つの料金プランがあるのですが、それぞれ特徴や料金の仕組みが異なるので以下にまとめました。
1.「スタンダード」プラン
「スタンダード」とはその名の通りスタンダードなプランで、セット割や特典はありませんがシンプルに電気代を安くすることができます。
料金プランは東京電力や関西電力などの従来の電力会社と全く同じですが、契約アンペア数や電気の使用量に併せて毎月最大1,200円割引される仕組みです。
例えば東京電力からコスモでんきに切り替えた場合、契約アンペア数が40Aで電気の使用量が300~350kWhなら260円割引、電気の使用量が350~400kWhなら360円割引というように、電気の使用量が多いほどお得になります。
どのくらい安くなるのか、後ほど料金シミュレーションと併せて詳しく解説するので確認してみてください。
2.「ポイントプラス」プラン
「ポイントプラス」とは従来の電力会社と全く同じ電気代のままで、電気代に併せて最大5%の還元率で『dポイント』が貯まるプランのことです。
dポイントとはNTTドコモが提供しているポイントサービスのことで、普段の買い物で貯めることができたり、貯まったdポイントを普段の買い物やドコモのスマホ代に充てることができます。
そして「ポイントプラス」はドコモスマホユーザーやドコモ光ユーザーでなくても契約することができ、ポイントの還元率は以下のように毎月の電気代が高い人ほどお得に貯まる仕組みです。
▼月ごとのポイントの還元率 ・5,000円未満:1% ・5,000円~8,000円未満:3% ・8,000円以上:5%
毎月の電気代が5,000円未満の人は1%しか貯まらないので、例えば1ヵ月間の電気代が3,000円の人なら、毎月30ポイント、年間で360ポイントしか貯まりません。 一方電気代が8,000円以上の場合は毎月400ポイント以上貯めることができてお得なので、該当する人やとにかくdポイントを貯めたいという人にはおすすめです。
3.「グリーン」プラン
「グリーン」プランとは、通常なら発電時に大量に発生してしまうCO2の排出量を実質0にした環境に優しいプランです。
また契約者は社会・環境貢献活動に参加することもでき、例えば「富士山の森づくり」や「ヒマラヤの森林再生」というように国内だけでなく海外の環境保全活動もあります。
「グリーン」プランでも電気代を安くすることはできますが、料金よりも環境に優しい電気を重要視する人向けのプランなのであまり安くならず、例えば東京電力から切り替えた場合、毎月50~550円ほどの差額です。
4.「セレクト」プラン
「セレクト」プランとは、従来の電力会社と電気代は変わらないまま『dTV』または『dマガジン』がついてくるプランのことです。
dTVやdマガジンの月額料金は電気代に含まれているため、「セレクト」プランを契約することで実質無料でdTVやdマガジンを利用できることになります。
【dTVコース】
dTVの月額料金は500円なので、「セレクト」プランのdTVコースを選択すると毎月500円、年間で6,000円もお得になります。
引用元:コスモでんき公式サイト
dTVは12万作品が見放題でドコモユーザー以外でも利用することができますし、最大5台まで登録することができるので家族みんなで共有して楽しむこともできます。 また今までdTVを利用していた人も契約することができるので、dTVをお得に利用したい人におすすめです。
【dマガジンコース】
dマガジンコースは通常のdマガジンではなく「dマガジン for Biz」を契約することになります。 dマガジンの月額料金は本来400円なので、毎月400円、年間で4,800円お得です。 dマガジンコースは、最新号300誌以上とバックナンバーを合わせて1,300冊以上が読み放題で、ファッションからグルメ、エンタメ、ビジネスまで幅広い分野の雑誌がそろっています。 ただしdマガジンコースには最低利用期間が設けられており、電気の供給開始から1年未満で解約した場合、2,000円の解約金が請求されてしまうので注意しましょう。
コスモでんきは安い?
1番基本的なプランである「スタンダード」プランで、どのくらい安くなるのか料金をシミュレーションして表にまとめました。 表の最初の横列が今の電気代の目安、縦列が電力会社エリアとなっているので、自分に当てはまる部分を見てください。 また表中の「-820円」などは、各エリアでの従来の電力会社での電気代との差額になっており、「✕」の場合は安くならないという意味です。
13,000円 | 10,000円 | 7,000円 | 3,000円 | |
---|---|---|---|---|
東京電力 エリア | 〇 -820円 | 〇 -410円 | 〇 -210円 | ✕ |
北海道電力 エリア | 〇 -700円 | 〇 -530円 | 〇 -310円 | ✕ |
東北電力 エリア | 〇 -450円 | 〇 -160円 | ✕ | ✕ |
北陸電力 エリア | 〇 -560円 | 〇 -450円 | 〇 -200円 | ✕ |
中部電力 エリア | 〇 -200円 | 〇 -170円 | 〇 -110円 | ✕ |
関西電力 エリア | 〇 -650円 | 〇 -510円 | 〇 -220円 | ✕ |
中国電力 エリア | 〇 -550円 | 〇 -420円 | 〇 -200円 | ✕ |
四国電力 エリア | 〇 -570円 | 〇 -420円 | 〇 -170円 | ✕ |
九州電力 エリア | 〇 -630円 | 〇 -420円 | 〇 -170円 | ✕ |
このように、電気代が高い人ほど従来の電力会社での電気代との差額が大きくなり、一方で電気代が3,000円の人は全エリアで1円も安くならないという結果になりました。
ではコスモでんきの「スタンダード」プラン(以下、コスモでんきに省略)の仕組みと併せて、詳しく解説していきます。
電気の使用量が多いほど安くなる
コスモでんきは電気の使用量が多く、電気代が高い人ほどお得になる仕組みです。 割引額は東京電力エリアを例に、以下のようになっています。
▼東京電力エリアでの割引額引用元:コスモでんき公式サイト
このように、縦列の【電気の月間使用量(kWh)】が多いほど割引額は大きくなります。 また横列の【契約アンペア(A)】とは「一度にどのくらい多くの家電を使うか」によって決まるため、1つの家に住んでいる人数が多いほど大きな契約アンペア数が必要です。 平均的な契約アンペア数は以下のようになっており、契約アンペア数が大きいほどコスモでんきの割引額は大きくなります。▼平均的な契約アンペア数 ・一人暮らし:30A ・二人暮らし:40A ・三人暮らし:50A ・四人暮らし以上:60Aつまり、一緒に住んでいる人数が多くて電気の使用量も多いような人ほど、コスモでんきに切り替えることで電気代がお得になるということです。
ちなみに契約アンペア数や電気の使用量は、電気の検針票またはホームページ上のマイページで確認できるので、自分ならどのくらい安くなるのかチェックしてみてください。
一人暮らしは安くならない
一人暮らしの平均的な契約アンペア数は30Aほどで、平均的な電気の使用量は120kWh前後です。
そしてコスモでんきの割引額は30Aの場合、どのエリアでも200kWh未満の人は1円も安くならないような仕組みとなっています。エリアによっては300kWh以上でないと安くならない場合もあります。
そのため、一人暮らしをしていて毎月の電気の使用量が200~300kWhを超えない人にはコスモでんきはおすすめできません。
またコスモでんきの「セレクト」プランでは、電気代は変わらないもののdTVやdマガジンの月額料金を実質無料で利用でき、毎月400円~500円お得になるため、「スタンダード」プランよりもお得です。
一人暮らしをしていてdTVやdマガジンの契約を検討している人や既に利用している人は、「スタンダード」プランよりも「セレクト」プランを選択することをおすすめします。
他の新電力の方が安い
コスモでんきは電気の使用量が多いほどお得になることが分かりましたが、他の新電力と比較すると最安とは言えません。
そこでコスモでんきの「スタンダード」プランと、電気代が安くなることで人気を集めている「エルピオでんき」と「Looopでんき」、そしてコスモでんきと同じようにガソリンのサービスで知名度がある「ENEOSでんき」との比較結果を表にまとめました。
13,000円 | 10,000円 | 7,000円 | 3,000円 | |
---|---|---|---|---|
コスモ でんき | 〇 -820円 | 〇 -410円 | 〇 -210円 | ✕ |
エルピオ でんき | 〇 -1,540円 | 〇 -1,100円 | 〇 -660円 | ✕ |
Looop でんき | 〇 -1,570円 | 〇 -1,080円 | 〇 -370円 | 〇 -75円 |
ENEOS でんき | 〇 -1,001円 | 〇 -610円 | 〇 -271円 | ±0円 |
※新電力の名前をクリックすると、それぞれのサービス内容について詳しく解説している記事に飛ぶことができます。
結果、電気代が安い人から高い人まで、どんな場合でもコスモでんきよりもエルピオでんきやLooopでんきやENEOSでんきの方が安くなりました。 特にENEOSでんきでは、電気を契約することでガソリンスタンドの利用料金が安くなったり、電気代を毎月100円安くすることができるので、車やガソリンスタンドをよく利用する人はENEOSでんきの方がおすすめです。
コスモでんきのデメリット
コスモでんきには大きなデメリットがいくつかあるので、しっかりチェックしてください。
評判がほとんどない
コスモでんきに関する評判を調査しましたが、ほとんどありませんでした。 新電力を決める時、評判が良く人気なところを申し込みたいという人は多いのですが、コスモでんきは評判がほとんどないためデメリットと言えます。 なおコスモでんきは2019年4月1日にサービスが開始しているため、今だ評判がほとんどないということから、利用者の満足度が低いことが伺えます。
コスモ石油の割引がない
コスモでんきには、コスモ石油のサービスステーション(ガソリンスタンド)の料金が安くなるような割引サービスがありません。 そのためコスモでんきよりも電気代が安くなる他の電力会社を選択した方がいいでしょう。 また上記でも紹介しましたが、ガソリンスタンドの料金が割引になるENEOSでんきという新電力もあるので、ガソリンスタンドの料金をお得に利用したい人はENEOSでんきのほうがおすすめです。
20A以下は契約できない
コスモでんきは20A以下(10A/15A/20A)の人は契約できません。 そのため現在30A以上(30A/40A/50A/60A)で契約している人のみ、申し込むことができます。 「20A以下で契約しているけれど、どうしてもコスモでんきを申し込みたい」という人は、今の電力会社に連絡をすれば契約アンペア数を引き上げてもらえますが、その分基本料金が高くなってしまうのでおすすめできません。
支払い方法がクレジットカードのみ
コスモでんきの支払い方法はクレジットカードのみとなっています。 そのため、クレジットカードを持っていない人や口座振替やコンビニ支払いをしたい人は、他の新電力を選びましょう。
オール電化向けプランがない
コスモでんきをはじめ、ほとんどの新電力にはオール電化向けのプランがありません。 オール電化の場合、無理に新電力に切り替えると電気代が高くなってしまうので注意しましょう。 また新電力でオール電化向けのプランがあったとしても、従来の電力会社よりも高く料金設定されている可能性が高いので、あまりおすすめできません。
コスモでんきのメリット
コスモでんきの2つのメリットについてまとめました。
お得なキャンペーンを実施している
コスモでんきでは現在、新規で申し込んだ人を対象に、初月の電気代が最大5,000円割引になるキャンペーンを実施しています。 対象になるのはスタンダードプランで、申し込み期限は2021年1月31日までです。 ただ初月の電気代が5,000円未満だった場合、残りの割引額が翌月の電気代に繰り越されることはないので覚えておきましょう。
解約時に違約金が一切かからない
コスモでんきには契約期間が設けられていないため、いつ解約しても違約金は一切かかりません。(※「セレクト」プランの『dマガジンコース』を除く) そのため、これから引っ越しなどで電気を解約する予定があるような人でも、気軽に申し込むことができます。 ちなみに多くの新電力で契約期間は設けられていないのですが、中には契約期間が決められているところもあり、高くて2万円の違約金が請求されるところもあるので注意してください。
コスモでんきの申し込み方法
コスモでんきの申し込み方法はWEBまたは電話の2択です。 WEB申し込みの場合、以下の手順で申し込むことができます。
▼コスモでんきの申し込み手順 1.コスモでんきの公式サイトで希望のプランの申し込みボタンをクリックする ⇓ 2.仮登録フォームで必要事項を入力する ⇓ 3.送られてきた「申込フォーム」で、電気の検針票を撮影して登録&支払い用のクレジットカードの情報を入力する
電話申し込みの場合は電気の検針票を用意して、以下の電話番号に連絡をすればOKです。
▼コスモでんきお客さまセンター ・電話番号:0120-530-155 ・受付時間:平日9時~20時 (土日祝日・夏期休暇・年末年始を除く)
自分で用意するのは電気の検針票だけでOKですし、申し込み完了後にコスモでんきが、今まで使っていた電力会社の解約まで行ってくれるので手間はほとんどありません。 そして、おおよそ申し込みから1ヵ月前後でコスモでんきへ切り替わります。
まとめ
最後までお読みいただきましてありがとうございます。 コスモでんきには電気をたくさん使う人ほどお得になる特徴がありますが、一人暮らしなど電気をあまり使わない人は1円も安くならない可能性もあります。 また他の新電力と比較するとあまり安くなかったり、コスモ石油サービスステーションの割引がなかったりするため、お得な電力会社とは言えません。 お得な電力会社を探している人は、Looopでんきやエルピオでんきなど、より安い電力会社を選びましょう。