電気代の内訳は?あらためて知りたい電気料金のしくみと計算方法

電気代の計算

電力自由化で自分で好きな電力会社を選べるようになり、今まであまり意識してこなかった電気料金の仕組みや内訳について知っておく必要がでてきました。

この記事では、みなさんの毎月の電気代がどうやって計算されて決まるのか、その仕組みや内訳、計算方法についてわかりやすく解説します。

また、世帯別の平均的な電気代やお得な電力会社の選び方などの、役立つ知識もお伝えするので、ぜひ気軽に読んでみてくださいね!

電気料金の内訳

電気料金は、4つの料金の合計で成り立っています。

それぞれ詳しく見てみましょう!

1.基本料金

基本料金とは、電気の契約自体にかかる料金のことです。

電気を使っても使わなくても、必ず支払う必要があるんです。

料金は自分が何アンペアで契約しているかによって変わります。

例えば東京電力を利用している方なら

30Aで契約している方⇒842円
40Aで契約している方⇒1,123円
50Aで契約している方⇒1,404円

といった具合に料金が異なるんです。

ちなみに、関西、中国、四国、沖縄地方ではアンペア契約ではないので、基本料金の代わりに一律の最低料金がかかります。

※各エリアの詳しい料金については後ほどまとめて紹介します。

2.従量料金

従量料金とは、電気を使った分だけかかる料金のことです。

「電力量料金」とも呼びますね。

電気の使用量はkWh(キロワットアワー)という単位で表し、電力会社ごとに1kWhあたりの単価が決められています。

ちなみにほとんどの電力会社では使用量によって単価を変えて設定しています。

例えば東京電力なら

120kwhまでの単価:19.52円
120kwhから300kwhまでの単価:26円
300kWhを超えたときの単価:30.02円

となっています。

※他の地域の電力会社の従量料金単価は後ほどまとめて紹介します。

ここまでの基本料金と従量料金の二つが、電力会社がそれぞれ独自に設定できる料金です。

3.再エネ賦課金

再エネ賦課金は、正式名称を「再生可能エネルギー発電促進賦課金」といい、太陽光などの再生可能エネルギーによって発電した電気を電力会社が買い取る費用を、利用者全員で負担するための費用です。

全国一律で単価が決められていて、どこの電力会社を利用していても同額がかかります。

2019年5月以降は、1kwhあたり2.95円となっています。

(参照:東京電力HP

4.燃料費調整額

火力発電で使う燃料の輸入価格の変動分を調整するため、価格変動に応じて請求される料金です。

輸入価格が値上げされた月はプラスになり、逆に値下げされた月はマイナスになります。

こちらは地域によって料金が異なりますが、同地域内であればどこの電力会社であっても同額です。

(参照:関西電力HP

電気料金で重要なのは基本料金と従量料金

以上の4つの料金が、電気料金の内訳になります。

後半の2つの料金はどこの電力会社を選んでも変わらないので、電力会社を選ぶうえで大切なのは各社が独自に設定できる「基本料金」と「従量料金」ということになりますね。

ここでその2つについて少し詳しく見てみましょう!

基本料金と従量料金のイメージ

基本料金は一定額で、従量料金は電気の使用量によって加算されていきます。

※関西、中国、四国、沖縄地方は基本料金の代わりに最低料金がかかります。

基本料金は電力会社によってかからないところもある

基本料金は、自分が何アンペアで契約しているかによって料金が変わります。

多くの方は30A、40A、50Aのどれかで契約していると思うので、だいたい1,000円前後が電気の使用量に関わらず毎月かかっています。

しかし、中には基本料金を0円に設定している電力会社もあります。

代表的な電力会社はLooopでんき、楽天でんき、あしたでんき、親指でんき、ピタでんなどです。

一人暮らしであまり家にいない方や、別荘やセカンドハウスをお持ちの方には固定費がかからない分かなりの節約になりますね。

また、0円ではないですが、地域の電力会社に比べて大幅に安い料金で設定している電力会社もあります。

基本料金の安さは特に電気を使わない人にとって大きな恩恵となるので、電力会社を選ぶ際の一つのポイントになるでしょう。

※関西、中国、四国、沖縄地方は基本料金の代わりに一律の最低料金がかかります。

従量料金は徐々に単価が高くなるのが一般的

上のグラフを見ていただくと分かると思いますが、一般的に従量料金の単価は使用量が増えるにつれて高くなる傾向にあります。

主に三つの段階で分かれており、それぞれ0~120kwhを第一段階、120~300kwhを第二段階、300kwh~を第三段階とする電力会社が多いです。

しかし、電力会社によってはこの段階がなく単価がどれだけ使っても一律だったり、たくさん使った時の単価を安く抑えていたりと様々です。

例えばLooopでんきでは使用量に関わらず一律26円/kwh(関東エリア)になっています。またENEOSでんきでは120kwhまでの料金は東京電力と同じですが、120kwh以上の単価が東京電力より数円安く設定されています。

電気をたくさん使う方にとっては、第三段階の料金単価がどれだけ安いかがお得な電力会社を選ぶ際のポイントになりますね。

実際に計算してみよう!

では、実際にいくつかのシチュエーションで計算してみましょう!

3つの例を用意しました。

例1.東京電力エリアの方で40A契約、一か月に265kwh使った場合

40A契約の基本料金:1123.2円

従量料金
●~120kwhまでの従量料金単価:19.52円
⇒19.52円×120kwh=2342.4円
●120~300kwhの従量料金単価:26円
⇒26円×145kwh=3770円

合計:1123.2円+2342.4円+3770円=7,235円

例2.関西電力エリアの方で一か月に386kwh使った場合

最低料金:334.82円

従量料金
●15~120kwhの従量料金単価:19.95円
⇒19.95円×105kwh=2094.75円
●120~300kwhの従量料金単価:25.33円
⇒25.33円×180kwh=4559.40円
●300kwh以上の従量料金単価:28.76円
⇒28.76円×86kwh=2473.36円

合計:334.82円+2094.75円+4559.40円+2473.36円=9,462円

例3.北海道電力エリアの方で50A契約、一か月に579kwh使った場合

50A契約の基本料金:1674円

従量料金
●~120kwhまでの従量料金単価:23.54円
⇒23.54円×120kwh=2824.8円
●120~280kwhの従量料金単価:29.72円
⇒29.72円×160kwh=4755.2円
●280kwh以上の従量料金単価:33.37円
⇒33.37円×299kwh=9977.63円

合計:1674円+2824.8円+4755.2円+9977.63円=19,231円

いかがですか?計算の仕組みが分かってしまえば難しくないですよね。

実際にご自分の検針票に記載されている電気使用量でも計算してみると、理解が深まると思いますよ。

お得な電力会社の選び方

電気代の内訳や計算の仕組みを理解することで、より自分にあった電力会社を選びやすくなります。

ここでは、いくつかのケース別にお得な電力会社を選ぶポイントを紹介します。

電気をたくさん使う人

電気をたくさん使う方では、たくさん使った場合の従量料金単価が安い電力会社を選ぶといいでしょう。

具体的には、300kwh(北海道では280kwh)以上の単価が安く設定されているところです。

電気代はたくさん使うほど割高になっていくので、使用量が多いときの単価が安いことはとても重要になります。

電気をあまり使わない人

一人暮らしなど電気をあまり使わない人は、従量料金の第一段階(120kwhまで)の単価が安いところを選ぶといいでしょう。

また、電気を使わなくてもかかる固定費である基本料金が0円の電力会社を選ぶのもおすすめです。

空き家や別荘を持っている人

空き家や別荘など、ふだんほとんど使わない家をお持ちの方には基本料金・最低料金0円の電力会社が圧倒的におすすめです。

今まで毎月かかっていた基本料金(最低料金)がかからなくなるので、本当に電気代が0円という月もでてきます。

滅多に使わない家をお持ちの方はLooopでんきや楽天でんきなど基本料金・最低料金0円の電力会社を選ぶと良いでしょう。

おまけ:世帯別の電気代の平均

最後に、総務省の統計を参考に、世帯別の平均的な電気代を紹介します。

●一人暮らし⇒3,171円(2017年)

●二人暮らし⇒9,559円(2018年)

●三人暮らし⇒11,024円(2018年)

●四人暮らし⇒11,719円(2018年)

●五人暮らし⇒12,846円(2018年)

ご自分の電気代と比べてどうでしょうか?

もちろんこれは平均なので、みなさんの住んでいる地域生活スタイルによっても変わってきます。

少しでも高いな…と感じた方は電力会社の乗り換えを検討してみましょう!

まとめ

電気料金の内訳や計算の仕方などがわかっていただけたと思います。

より自分に合った電力会社を選ぶためにも、ぜひ覚えておいてくださいね!

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