関西電力と大阪ガスは両社とも電気とガスを販売していますが、どっちがお得なの?まとめるならどっちが安い?と気になっていませんか。 この記事では、関西電力と大阪ガスのどちらを契約すべきか迷っている方に対して、料金、サービス内容を比較してどちらがおすすめかを紹介します。 他にもポイントサービスや付帯特典などサービス面でも比べたので、自分にとってどちらが向いているのかぜひ参考にしてみてください。
小売電気アドバイザー・デジタル庁公認デジタル推進委員。個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。「電気代節約の専門家インタビュー掲載」続きを表示 ▼
目次
結論|大阪で電気とガスをまとめるならおすすめはどっち?
関西電力、大阪ガスともにメリット・デメリットがありますが、結論、それぞれがおすすめなのは以下のような人です。
関西電力がおすすめな人は?
- 電気とガスをまとめて安くしたい人
- 電気代の支払いでポイントも貯めたい人
- 無料の修理サービスを付けたい人
燃料調整額、原料費調整額によって変わりますが、関西電力に電気ガスをまとめたほうが大阪ガスより安くなる可能性が高いです。 他にも電気ガス代の支払いでポイントが貯まったり、無料の修理サービスが付いてくるなどのサービスも充実しているので、これらの特典を重視したい人にもおすすめです。 関西電力へのガスの乗り換えは公式サイトから申し込むだけで完了です。工事や立ち合いも不要なので、気になった方はぜひ気軽に申し込んでみてください。 なお、関西電力のガスに申し込んだ段階で、自動的に電気プランもセット割対象プランへ移行となります。
大阪ガスがおすすめな人は?
- 電気代の節約を考えたい人
- 自分にあったプランを選びたい人
大阪ガスではamazonプライムの年会費を負担してくれたり、dポイントを貯められたりするプランを選べるのが魅力です。これらのサービスを普段から利用している方は大阪ガスの方が選ぶメリットが多いと言えます。
電気とガスをまとめて安いのは?
まずは電気とガスをまとめたときの合計料金を比較します。 結論、関西電力と大阪ガスでは、関西電力にまとめたほうが安くなります。
関西電力にまとめた方が安い
結論、電気とガスは関西電力にまとめたほうが安くなります。
関西電力の方がどのくらい安くなるのか、なぜ安くなるのかについて説明していきます。
関西電力は電気料金もガス料金も安くなる
電気とガスをまとめた場合、関西電力は電気、ガスそれぞれの料金が安くなります。 一方で、大阪ガスはまとめた場合でも電気料金しか安くなりません。 そのため、結果的に関西電力でまとめた方が料金が低くなるのです。
電気やガスの使用量に関わらず安い
実際に世帯別の使用量で、電気とガスの合計金額がいくらになるかをまとめたのでご覧ください。
使用量 | 関西電力 | 大阪ガス | 差額 |
---|---|---|---|
1~2人暮らし (150kWh、10m³) | 5,486円 | 5,671円 | -185円 |
3~4人暮らし (450kWh、30m³) | 16,197円 | 16,774円 | -577円 |
5人暮らし (600kWh、45m³) | 22,372円 | 23,116円 | -744円 |
※再エネ賦課金、燃料費調整額、燃料費調整額を除いています。比較結果は実際の請求額と異なる場合があります。
一人暮らしなど、電気やガスの使用量が少ないと年間で2,200円ほど安くなります。 額はそれほど大きくないかもしれませんが、まとめることで少しでも節約できるのは良いですね。 また、使用量が多いと年間で9,000円近く安くなります。 使用量が多い方は特に、関西電力でセットにした方がお得感が感じやすいです。
※燃料費調整額・原料費調整額を除いた算出結果です。実際の料金とは異なる場合があるため、目安として活用ください。
関西電力と大阪ガス 電気料金を比較
続いて、大阪ガスと関西電力、電気料金単体での比較をします。
関西電力と大阪ガスの電気料金プラン
関西電力では電力自由化以前から使われてきた「従量電灯A」、大阪ガスでは最も契約者の多いスタンダードなプラン「ベースプランA」で両社の料金を比較します。
関西電力は「従量電灯A」
まずは、関西電力「従量電灯A」の料金単価を見ていきます。 そもそも電気料金とは「最低料金」「従量料金」「再エネ賦課金」「燃料費調整額」を足し合わせたものです。ここではメインとなる「最低料金」、「従量料金」に注目してみていきます。
関西電力 「従量電灯A」 | ||
---|---|---|
最低料金 | 341.01円 | |
従量料金 (単価) | 15~120kwh | 20.31円 |
120~300kwh | 25.71円 | |
300kwh~ | 28.70円 |
300kWh以上は、いくら使用しても従量料金が変わりませんね。
大阪ガスは「ベースプランA」
続いて、大阪ガス「ベースプランA」の料金単価を見ていきます。 ベースプランAは、大阪ガスの都市ガスを利用していない方も利用できるプランです。
大阪ガス 「ベースプランA」 | ||
---|---|---|
最低料金 | 285.00円 | |
従量料金 (単価) | 15~120kwh | 20.31円 |
120~350kwh | 25.30円 | |
350kwh~ | 28.12円 |
関西電力と違い、二段階目の使用量が350kWhまでとなっています。 そのため、300kWh~350kWh間の使用量だと特に大きな料金の差が出そうですね。
大阪ガスと関西電力の電気料金をシミュレーション
実際に大阪ガスと関西電力の料金をシミュレーションし、世帯別にまとめたのでご覧ください。
使用量 | 関西電力 | 大阪ガス |
---|---|---|
1~2人暮らし (150kWh) | 3,189円 | 3,119円 |
3~4人暮らし (450kWh) | 11,302円 | 10,848円 |
5人暮らし (600kWh) | 15,616円 | 14,990円 |
一人暮らしではほぼ料金の差が見られませんが、使用量が多い場合は月に600円以上、1年間で7,000円以上もの差額になります。
※上記のシミュレーションは再エネ賦課金、燃料費調整額を除いています。燃料費調整額が高騰している間は、関西電力より割高になる可能性があります。現時点での燃料費調整額は公式サイトで確認してください。
関西電力と大阪ガス ガス料金を比較
続いて、関西電力と大阪ガスのガス料金での比較をします。
関西電力と大阪ガスのガス料金プラン
関西電力では唯一のガスのプラン「なっトクプラン」、大阪ガスでは従来から利用されてきている「一般料金」で比較します。
関西電力は「なっトクプラン」
まず、関西電力の「なっトクプラン」を見ていきます。 固定でかかる基本料金、使った分だけ発生する単位料金の単価を掲載します。 なお、単位料金は原料価格によって毎月変動します。そのため、ここでは原料価格を抜いた「基準単位料金」に注目します。
関西電力 「なっトクプラン」 | ||
---|---|---|
基本料金 | 基準単位料金 (単価) | |
0~20m³ | 758.90円 | 158.77円 |
20~50m³ | 1,262.33円 | 133.66円 |
20㎥を超えると単位料金は低くなりますが、基本料金は1.5倍ほど高くなります。 そのため、使用量が20㎥前後の方は20㎥が大幅に節約できるかどうかのボーダーラインとなりますね。
大阪ガスは「一般料金」
次に、大阪ガスの「一般料金」を見ていきます。 一般料金はどなたでも利用することのできるプランです。
大阪ガス 「一般料金」 | ||
---|---|---|
基本料金 | 基準従量料金 (単価) | |
0~20m³ | 759.00円 | 174.81円 |
20~50m³ | 1364.81円 | 144.52円 |
ガスの使用量によって適用される料金が変わるのは関西電力と同じです。
大阪ガスと関西電力のガス料金をシミュレーション
世帯別にガス料金をシミュレーションしてみました。
基準単位料金で計算しているため、燃料費によって実際の結果が異なる場合があることをご了承ください。
使用量 | 関西電力 | 大阪ガス | 差額 |
---|---|---|---|
1~2人暮らし (10m³) | 2,346円 | 2,507円 | -161円 |
3~4人暮らし (30m³) | 5,272円 | 5,700円 | -428円 |
5人暮らし (45m³) | 7,277円 | 7,868円 | -591円 |
※原料費調整額を除いています。比較結果は実際の請求額と異なる場合があります。
関西電力の方が数百円安くなります。
ガス代を安くしたい場合は、大阪ガスから関西電力のガスに切り替えるべきと言えます。
関西電力と大阪ガスのサービスを比較
続いて、関西電力と大阪ガスのサービス面を比較していきます。
プランの種類を比較|豊富なのは大阪ガス
大阪ガスでは、先ほど料金比較で使用した「ベースプランA」の他にも、多くの電気料金プランを用意しています。
●スタイルプランP:amazonプライムの年会費を大阪ガスが負担してくれるプラン
●スタイルプランd:電気代の支払いでdポイントが貯まるプラン
●ウィズABEMAプラン:ABEMAプレミアムの年会費を大阪ガスが負担してくれるプラン
●ウィズradikoプラン:radikoプレミアム会員の年会費を大阪ガスが負担してくれるプラン
●スタイルプランE:再生可能エネルギーを使用した環境にやさしいプラン
など
●スタイルプランd:電気代の支払いでdポイントが貯まるプラン
●ウィズABEMAプラン:ABEMAプレミアムの年会費を大阪ガスが負担してくれるプラン
●ウィズradikoプラン:radikoプレミアム会員の年会費を大阪ガスが負担してくれるプラン
●スタイルプランE:再生可能エネルギーを使用した環境にやさしいプラン
など
このように、大阪ガスでは自分のライフスタイルや趣味・好みなどに合わせてプランを選ぶことが可能です。 関西電力ではこうした多様なプランはないので、上記のサービスやプランに興味がある方は、大阪ガスのプランを選んだ方がお得に利用することができますよ。
ポイントサービスを比較|関西電力は独自のポイントが貯まる
関西電力では、毎月の支払いで独自の「はぴeポイント」が貯まります。 電気代1,000円につき8ポイント、ガス代1,000円につき5ポイントが自動で付与されます。 貯まったポイントは100ポイント=100円から電気・ガス代の支払いに使える他、Tポイントやdポイント、ANAマイルなどの提携ポイントと交換ができます。 「はぴeみる電力」という関西電力のマイページに無料登録する必要がありますが、月々の支払いでポイントを貯められるのは関西電力のメリットと言えます。
サポートを比較|関西電力は無料の駆け付けサービスがある
関西電力には、「はぴe でんきの駆けつけサービス」という無料のサポートサービスがあります。 停電したりブレーカーが落ちたりといった電気のトラブル時に、無料で対応をしてくれます。 一方大阪ガスには、ガスや防犯・防犯など多彩な有料サポートサービスはありますが、無料の電気の駆け付けサービスはありません。 電気トラブルが心配だけどお金はあまりかけたくないという方には関西電力の方が向いていますね。
解約金・違約金の有無を比較|どちらも0円
大阪ガス・関西電力のどちらも解約金・違約金はかからないので、いつでも無料で解約ができます。 ほとんどの電力会社は同様に解約金がかからないので取り立ててメリットと言うほどではありませんが、大事なことですね。
関西電力と大阪ガス キャンペーンを比較
最後に、通常よりお得に契約ができるキャンペーンので比較しました。
関西電力|ガス基本料金無料&1万円進呈キャンペーン実施中
関西電力では2つのキャンペーンを実施中です。 ・WEBから関西電力の電気対象プランに新規申し込みで10,000円分のギフトカード ・関電ガスの「なっとくプラン」に新規申し込みでガスの基本料金が2ヶ月間無料 どちらも実施期間は2024年10月31日までです。 お得に契約できる嬉しいキャンペーンです。
大阪ガス|電気基本料金が永年無料&万博ペアチケット
大阪ガスでもお得なキャンペーンを2つ実施中です。 ・引越し時に電気とガスをまとめて新規契約で電気基本料金が永年無料 ・電気対象プランに新規契約で万博ペアチケットが当たる! ・さらにマイ大阪ガスポイント最大1,000円相当を全員にプレゼント 万博ペアチケットやポイントがもらえるのは、2024年9月30日までの申し込みまでです。 電気基本料金が無料になることで年間2400円お得になります。 キャンペーンを活用して賢く節約しちゃいましょう。
関西電力と大阪ガスに関するよくある質問
関西電力と大阪ガス、まとめるならどっちがお得ですか?
電気とガスをまとめた時によりお得なのは関西電力です。 関西電力はセットにすることで、電気代、ガス代ともに安くなります。一方、大阪ガスは電気代は安くなりますがガス代は安くなりません。 結果として、電気とガスの合計でより安くなるのは関西電力です。
一人暮らしでは関西電力と大阪ガス、どっちがお得ですか?
一人暮らしであっても、関西電力にまとめたほうがお得です。 ただしその差額はごく僅かなので、例えばAmazonプライムを契約していたり、dポイントを貯めているという一人暮らしの方は大阪ガスにした方がトータルでお得になります。 自分がよく使うサービスがあるなら大阪ガスもぜひ検討してみましょう。
関西電力や大阪ガスでまとめるデメリットはありますか?
セットにした後にどちらか一方を解約すると、セット割が適用されなくなるというデメリットがあります。 また、関西電力や大阪ガスにまとめても、最安になるわけではないということもデメリットとして挙げられます。 電気代やガス代を1円でも安くしたいなら、関西電力や大阪ガスにまとめるより、それぞれ安い電力会社・安いガス会社を別個で契約した方がお得です。
関西エリアにおけるその他おすすめな電力会社は?
関西エリアで少しでも電気代を節約したい場合、関西電力や大阪ガスにまとめるより他の新電力と契約した方がお得です。 例えば「Looopでんき」は、基本料金0円+30分ごとにかわる料金単価により、関西電力や大阪ガスよりお得に利用することが可能です。特に日中や早朝の電気代が安く、またアプリで安く使える時間帯がわかるので、時間を工夫して電気を使える方では大幅な節約も可能です。 また、「アルカナエナジー」は、Looopでんきと同様に基本料金0円ですが、料金単価が一律の電力会社です。関西電力や大阪ガスでは使用量が増えるにつれて単価が上がってしまいますが、アルカナエナジーは変わらず一定のため、特に電気使用量が多い家庭でお得に利用できます。
まとめ
関西電力と大阪ガスを比較してきました。 料金面に関しては、燃料調整額・原料費調整額の関係で一概にどちらが安いと言い切ることは難しいです。 一方でサービス面では大阪ガスの方がプランが豊富で選択肢が広く、関西電力は独自のポイントが貯まったり、無料の駆け付けサービスがついてきたりします。 サービス面は自分が何を重視するかで変わると思うので、自分の状況や好みに合わせて選ぶといいでしょう。 どちらの会社も現在キャンペーンを実施しているので、ぜひこのタイミングで検討してみてください。